はた楽サロンコラムより第4回-文句の言えないストレス

 今回は、労働環境が見直されている中、二次的に発生する問題やストレスについてです。私自身が長年の会社員生活から、現実的に感じとった経験をもとに、考えたいテーマです。

 

第4回: 健康経営から考えるストレス対策

 

ここ数年、社員のメンタルヘルスの問題が多くなり、問題が発生する前の対策としてストレスチェックや、産業医やカウンセラーの設置が義務化されています。つまり、社員のストレスを見える化し、早めに手を打つという施策です。
ストレスチェックや産業医またはカウンセラー面談を、実際に受ける立場としてみたとき、皆さんは、いかがでしょうか。結果を見て、「やっぱりな。ストレスたまってるからな。」相談に促されて「そう言われてもな。」とか、思ったことはないですか? また、「産業医さんが来ているので、相談したい方は受け付けます。」と人事から言われ、進んでいきますか? 特に、カウンセラーとなると、心理的抵抗があるのではないでしょうか。
一方、最近では、メンタルヘルスの問題を話題にされてから、何でもかんでも「心に問題がある」として片付けようとする人も出てきています。診断を付けやすくなったことで、本来自分が自身の力で立ち上がれるにも関わらず、休職しやすくなっているように思えるシーンに遭遇することもあります。一方で、パワハラなどで人事に相談しても、普段のその人の印象で、色眼鏡がかかった状態で対応され、心の訴えを見過ごされたりすることもあります。

 

文句の言えないストレス
「働き方改革」「健康経営」の下、様々なシステムが導入され、それはとても良いことです。実際に保育所や職場復帰に関する問題は残りますが、女性が産休を取りやすくなったことは事実です。メンタルヘルスの問題を抱えて不調になった人も、早期に治療する機会と職場復帰に関しても考えられるようになりました。しかし、その周りのストレスには目を向けられることにはまだまだ手が回っていないと感じます。知り合いの人事関係のお仕事をされている方も、「周囲の人から話をされるが、なかなか手が回らない。」とおっしゃっていました。産休もメンタル問題での休職も、いずれも従業員として当然の権利なので、どれだけ仕事の負荷が周りにかかっても、負荷を負うことになった人は、文句は言えません。むしろ、文句など言えば、その人の人格が疑われてしまう。だけれども、ストレスがかかるのは事実です。メンタル問題で休職者が出た部門長も、周囲の目や部門の生産性の継続に対してストレスがかかります。「その分、高いお給料をもらっているから」と言っても、同じ人間であることには変わりありません。
施策の導入により見える化したり、制度が改変される一方、企業内では顕在化しない釈然としないと感じることがあります。それは、水面下の小さなストレスに繋がり、それが継続すると大きなストレスになる可能性があります。「自分は大丈夫」と我慢して限界が来る前に、ストレスがかかっていることから目をそらさず、自分で認めることが大切ではないでしょうか。

アロマTips
ストレスがかかると、無意識に緊張状態が続いています。そんな時は、鎮静作用をもつアロマオイルを利用して、リラックスしてみてはいかがでしょうか。もちろん、鎮静作用があるからと言って、好きではない香りでは意味がありません。アロマオイルは鎮静作用を持っているものが多くありますので、「いい香りだな」と思える、自分のお気に入りを見つけてください。バスタイムやルームフレグランス、肌への塗布など、色々な使い方がありますが、肌のコンディションにより塗布に向かないものもありますので、香りを鼻から取り入れるのが、直接脳に伝わるので、フレグランスとして使ってみてはいかがでしょうか。
鎮静作用のあるアロマオイルを一部ご紹介します。
甘い香りが好みの方に:ラベンダー(少量)、ゼラニウム、ローズ、マンダリン
スッキリした香りが好みの方に:プチグレン、レモン、レモングラス